中西頼子さんのちょっといい話

2013年1月7日投稿

(特活)さくらネットスタッフ、大阪市立大学大学院創造都市研究科都市政策専攻

中西頼子さんのちょっといい話

中西頼子さん

中西頼子さん(なかにし・よりこ)
1985年関西大学社会学部卒、OA機器関連の企業に就職。94年「子連れママの便利BOOK阪神版」編集・自費出版。96年まちづくり支援グループ「プロジェクト結ふ」事務局常勤スタッフ、女性のSOHO支援「プレデアスR」代表、2001年㈲コラボねっと事務局スタッフ、2010年(特活)さくらネットスタッフ。

 地域の組織が連携・協働し、活力あふれるコミュニティづくりをめざす

日々の生活において、ちょっとした困難や悩みを抱えてしまうことは少なくありません。育児の悩みを近所の先輩ママに相談できたら、一人暮らしのお年寄りをお隣さんたちが見守ってくれたら…。そんな小さな助け合いが子どもの虐待や高齢者の孤立死を未然に防いでくれるのかもしれません。今回ご紹介する中西さんは地域の課題解決力を高める、コミュニティ支援のシステムづくりについて、当財団の調査研究助成を受け、研究と実践を行っています。

子育て環境を当事者の立場から変えていこう

今からさかのぼること27年前、1986年は男女雇用機会均等法ができ、4年制大学を卒業した女子にも雇用の間口が広がった年。そのあおりもあって私は一般企業に就職したのですが、出産を機に退職。当時は育児・介護休業法も施行されておらず、ゼロ歳児を預かる保育園も見つからなかったため、復職は諦めざるを得ませんでした。
専業主婦となり、育児サークルを結成するなど子育てを楽しんでいましたが、もう少し自分の世界を広げたいと思いました。しかし、講座に参加したくても託児サービスが見つからず、子どもと一緒に入れるお店の情報さえわからない。そんな時、「子育て情報誌を一緒につくりませんか」という新聞記事を見つけ、「子連れママの便利BOOK‐阪神版」の制作に参加しました。お母さんたちと一緒に、子連れで入れる飲食店や子育てに関する市政サービス、医療情報について調査、執筆。出版を通して公共機関にベビーベッドが設置されたり、子連れママにやさしい店が増えるなど、当事者としての活動が社会を動かす力になることを実感しました。このときに出会った仲間とのつながりから、阪神・淡路大震災の被災者支援、復興のまちづくり支援活動を展開する「プロジェクト結ふ」、一人ひとりの意識改革を大切に進め、仕事づくりや地域コミュニティづくりを支援する㈲コラボねっと、被災地支援や防災教育を推進する(特活)さくらネットのスタッフとして関わることになりました。

 まちづくり=地域住民の幸せづくり

私は現在、被災地の支援活動や自治体と地域住民との協働のまちづくり支援に関わる業務に就いています。
そのひとつ、地域担当職員制度の事業は、市民と行政が顔の見える関係づくりを進め、地域の情報や課題を共有しながら、「地域の自治力」を盛り上げていこうとする取り組みです。地域組織の活動の力を高めていくだけでなく、ヨコの団体との連携を深め、地域のニーズを捉えて課題を協議しながら解決していけるよう、私は行政職員とともに地域に入っています。
社会が複雑化した現在、地域の問題をお役所任せにしたり、住民への押しつけだけでは、解決の糸口が見つかりにくいからです。そのように全国各地では、様々な世代の人たちの意見が反映できるような、活力あふれる地域コミュニティをつくっていこうと、地域と自治体との協働の取り組みが盛んに行われています。
子どもからお年寄りまでみんなが笑って過ごせる幸せなまちづくりをめざし、お祭りや体育祭、文化祭等のイベント、子どもたちの登校の見守り活動、一人暮らしのお年寄りのサロン活動等、日々忙しく動いておられる地域役員さんから学ぶことも多々あります。地域で支え合い、安心してみんなが豊かに暮らしていけるよう、地域づくりの担い手となる人材育成についても今後、研究をしていきたいと思っています。

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