丹内恵美さんのちょっといい話

コープこうべ福祉介護事業部教育研修担当(神戸市認知症介護指導者)

そこに行くと誰かとつながりができるあたたかい福祉文化の拠点を育みたい

プこうべ福祉介護事業部教育研修担当。2000年コープこうべ在宅介護サービスに入所。ヘルパー、サービス提供責任者を経て、2008年訪問介護の管理者に。介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、コープ委員会、レインボースクールの講師や神戸市認知症介護指導者として介護専門職に対する人材育成や地域の認知症ケアの質の向上にも関わる。

昨年11月に開設したコープこうべのサービス付き高齢者向け住宅[コープは~とらんどハイム本山]で、介護職員研修などのサポートに尽力した丹内恵美さん。福祉の仕事に関わったきっかけや認知症介護に対する思い、当財団への期待についてお聞きしました。

福祉の仕事に
大きなやりがいを感じた

私は20歳で結婚し、専業主婦をしていました。子どもが幼稚園に入り、自由な時間ができたとき、ふとボランティアをしたいなと思いました。学生時代、ねむの木学園のドキュメンタリー番組を観て、宮城まり子さんのお話に深く感銘を受けたことがあったんです。コープの[くらしの助け合いの会]に相談すると「あなたみたいな若い主婦は珍しい」と快く応じてくださり、早速ボランティアを始めました。気楽にボランティアをやりつつ、当時は介護保険制度が始まる直前だったので、何かの役に立つだろうとヘルパー2級の資格を取ったりもしました。すると特別養護老人ホームから声がかかり、パートとして働くことになりました。しかし定時で帰れないほど忙しくなり、同居の義母が助けてくれていたけれど家事育児との両立に限界を感じ、早々に仕事を辞めてしまうことになりました。福祉の仕事にとてもやりがいを感じていたので、もう一度チャレンジしようと思っていたところに「コープこうべが在宅介護サービス西宮事務所を立ち上げるので働かないか」とお声がかかり、福祉専任職員に採用されました。以来先輩方に引っ張ってもらいながら、かれこれ17年になります。

認知症の人についての理解者、
応援者を増やしたい

在宅介護サービス西宮では、ヘルパー派遣をとりまとめるのが主な仕事で、もちろん自分がヘルパーとして伺うこともありました。高齢者と関わるのが好きとはいえ、いつも気持ちがハッピーなわけではありません。自分が元気なときはこちらの「いいもの」を置いて帰れますが、そうでないときは利用者さんの「しんどさ」に引きずられてしまうことも。コープこうべの職場は雰囲気が明るく、近い年代のスタッフと悩みも喜びも分かち合えたので、長続きできたんだと思います。

福祉は勉強してもきりがない世界です。いくら経験や知識を積み重ねても、現状に満足できず、知りたいことが山積み。そういう意味で専門職ならではのおもしろさがありますね。当初は福祉のいろいろな方向に学びを広げましたが、今は認知症ケアを深めたいと思っています。認知症の人に関わる機会が増えたことにより、病気に対する偏見がとても大きいことに痛感したからです。認知症の人と家族への理解者、応援者である[認知症サポーター](平成28年末約850万人)が全国的に増えていますが、私はサポーターを養成する講師(キャラバン・メイト)として、一人でも多くのサポーターを育て、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりに貢献したいと思っています。

地域の福祉文化の拠点を
内外の住民と育てていく

ハイム本山はサービス付き高齢者向け住宅に分類される、高齢者向けの賃貸マンションのようなもので、有料老人ホームのように高額な入居一時金はありません。ここでいうサービスとは介護付きではなく、安否確認や生活相談など日々の暮らしをバックアップすることを意味します。要介護の方も入居できますし、介護サービスはコープに限らず、これまでご利用の事業所など自由に選択できます。安心してまちの暮らしができるという理由から、開設と同時にほぼ満床になりました。1階には地域のみなさんもご利用できる[地域交流スペース]を設けており、ともしび財団の協力を得て、今後地域の福祉文化の拠点になればと考えています。介護について気軽に相談できるカフェとか。ボランティアさんにお任せではなく、施設の住民と協働で運営できれば、もっといいですね。

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