小嶋 新さんのちょっといい話

2009年4月発行/第59号

特定非営利活動法人しゃらく・ITサポート担当
小嶋 新さんのちょっといい話

小嶋 新(こじま・あらた)さん大学卒業後、証券会社に入社。その後、NPO法人しゃらくの設立に参画する。NPO法人や市民団体などの非営利セクターを中心にアクセシビリティを重視したWebサイトの制作、運営に従事。執筆協力書籍に「Webユーザビリティ・デザイン」(インプレスジャパン)、「Web STRATEGY vol.13」(MdN)、講演にCSS Nite in Osaka,  Vol.12など。

小嶋 新(こじま・あらた)さん大学卒業後、証券会社に入社。その後、NPO法人しゃらくの設立に参画する。NPO法人や市民団体などの非営利セクターを中心にアクセシビリティを重視したWebサイトの制作、運営に従事。執筆協力書籍に「Webユーザビリティ・デザイン」(インプレスジャパン)、「Web STRATEGY vol.13」(MdN)、講演にCSS Nite in Osaka, Vol.12など。

就職ではなく、起業という選択

学生時代、ODAのように途上国を金融面から援助する仕事がしたくて国際金融を学びました。当時、NPOやNGOへの就職ルートがわからず、まずは金融関係の企業で経験を積めば、近づく方法はあるだろうと証券会社に就職。しかし、これは違うなと思い、9カ月で退職したんです。しゃらくの代表をしている小倉譲とは大学時代同じサークルで、彼は常々事業を興すと言っていたので、僕もそれに乗っかることにしました(笑)。

その後、約半年の準備期間を経て、2005年6月にNPO和橋(NPO法人しゃらくの前身)を設立しました。“ゆとりあるライフスタイルを提案し、心のバリアフリーを推進する”を基本理念に、しゃらく旅倶楽部事業とWebサイトやチラシの制作によって非営利セクターのマーケティングを支援するインキュベート事業を展開しています。

僕は自分の特技を生かしたITサポート部門と、中間支援事業として兵庫県の《コミュニティ・ビジネス等生きがいしごと支援事業》の補助を受けて県内6カ所で運営されているうちのひとつ「生きがいしごとサポートセンター神戸西NEXT」(生きサポ)を担当しています。

誰もが使いやすいWebサイト

Webサイト制作の知識はまったくの独学によるもので、自分たちの組織、しゃらくのサイトや他のNPOや市民団体のWebサイトを作ってから、非営利セクターの情報発信の重要性を痛感し、それと同時にホームページなどの情報発信力が非常に弱いこともわかりました。そのような状況に対して何かお手伝いできればというのが僕の使命です。

しかし、いくらスタイリッシュでかっこいいWebサイトを作っても文字が見づらかったり、閲覧者がサイト内で迷子になっては効果も半減です。閲覧者が使いやすく、そして運営者にとっても使いやすいサイト、つまり誰もが使いやすいユニバーサルデザイン的なWebサイトの制作を目指しています。

現在、手がけているものでは、非正規労働に関する問題を扱ったものから地域のリハビリテーションセンター、市民団体等さまざま。生きサポに別の相談に来られ、サイト作成に発展したケースもあります。ある子育て支援グループから会員同士のコミュニティグループを作りたいという相談が寄せられ、SNSがいいだろうということになりました。SNSを作る費用をカバーするために、まずは助成金申請のお手伝いをしました。次は会員さんへのアンケート。それからSNSを立ち上げていきます。お互いの得意なところを持ち寄り、自分の団体だけではできないことを実現させていく手法ですね。

これからは情報のアクセシビリティ

非営利セクターのWebサイトについて気になっている問題は、せっかくサイトを立ち上げても、更新体制がとれていないこと。組織の業務フローの確立や役割分担がうまくいっていないケースが多く、それを解決していく手立てを考えていかないといけません。

よくあるのは、サイト管理をパソコンに詳しいボランティアスタッフに任せっきりにし、その人がいなくなるとたちまち更新が止まり、どうしていいかわからないというケースです。他のスタッフもパソコンを毛嫌いせず、サイト運営についての最低限の知識をもっておくことが大切でしょう。なにより、担当者が辞める場合はきちんと引き継ぐことは当然で、スタッフ同士のコミュニケーションを良くしておくことは言うまでもありません。サイト更新についてはどこの組織も直面する問題です。更新をスムーズにさせるキーポイントは何か、今後調べていきたいと思っています。

また、ブログやSNSが一般的になったことで今まで情報を発信しなかった人たちもインターネットを通じて手軽に情報を発信できるようになりました。だからこそ、少しでも多くの人が障がい者や高齢者にとっても使いやすいWebサイトを作ってくれればと思っています。車いすの人たちが社会参加をしだして、建造物のバリアフリーが進みました。この次は情報のアクセシビリティ化(近づきやすさ)で、そのような仕組みを構築していきたいですね。

もちろん、収益を確保しつつ、社会に役立つ活動に結びつける…その両方をめざすつもりです。

特定非営利活動法人しゃらくホームページはこちら。

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