松尾やよいさんのちょっといい話

2017年10月発行/第93号

夢こらぼ主宰(生涯学習アドバイザー・イベント企画コラボレーター)

一人ひとりの小さなおせっかいが
地域力のある豊かなまちを創造する

1972年生まれ。(財)兵庫県青 少年本部東播磨青少年本部青 少年活動コーディネーター、兵 庫勤労者ボランティアシステム ボランティアコーディネーター、 兵庫県野外レクリエーション指 導者協議会事務局次長、兵庫 県生涯学習情報プラザ生涯学 習アドバイザー等を経て現在は 夢こらぼ主宰。mottoひょうご事 務局次長、花婿アカデミー事業 企画部長、コミュニケーション麻 雀協会理事他。

一方的に聞くだけでなく、参加もできる楽しい講演会や研修会等のファシリテーターとして活躍中の松尾やよいさんに地域づくりに対する思いや人とつながることの大切さ、当財団への期待についてお聞きしました。

青少年活動の経験から
人を元気にする喜びを知る

私は加西市出身で、地元の子ども会に入ったのをきっかけに青少年活動大好き人間として育ちました。青少年育成の盛んな兵庫県は、県下各地から参加者を募り、嬉野ユースキャンプを行っていました。私は小学4年生の頃から一人で参加し、友だちを作るのが楽しみでしたね。野外活動が好き、人のお世話するのが好きで青少年リーダーとして活動を続けました。そのまま青年団活動に移行し、青年団体に所属しました。かつて地域の担い手でもあった青年団が衰退し、それに代わるものとして青年団体を立ち上げるのが、県全体で流行った時期があったんです。ちょうどその時期、市の嘱託職員になり、教育委員会青少年育成係で青年団体事務局として働きました。
仕事もプライベートもすべて青年活動に従事する日々でした。役所の就業時間が終わると、夕方5時半以降は青年団体の活動タイムで、ぼちぼちと集まるメンバーは20時頃にようやく揃い、24時ぐらいになって会議が盛り上がり、夜中の2、3時にまとまり、明け方まで作業が続く毎日。青年団体の名称が「加西市青年連絡会えんどれす」なので、それを地でやっていたんです(笑)。若者の無気力・無関心・無感動が問題視されだした頃で、青年のマンパワーを集結し、地域を起こすイベントを多数企画しました。たとえば、加西市は約1000か所のため池がある全国有数のため池密集地で田んぼも多いところ。そんな環境を活かし、関西で初めて泥んこバレーを開催したり、24時間キックベースボール大会とか、「青年から発信する街づくり、青年の存在が見える街づくり」にこだわりました。「活動が好きで街が好き」。これが私の血肉となりましたね。

たわいもないおしゃべりで
人とやわらかくつながって!

青少年から高齢者にいたるまで、さまざまなマンパワーを引き出す経験が礎になり、現在は生涯学習アドバイザー・イベント企画コラボレーターとして活動させていただいています。最近増えてきているのが、地域づくりや地域福祉というテーマ。私たち講師が地域の特質や資源を活かした企画をするのは容易ですが、実行し、その地に住み続けるのは地域の人なので、押しつけにならないよう、まずは気づいてもらうことを心がけています。よくいただく感想は「当たり前のことだけど、日常に埋もれて忘れていた」「改めて考えてみたい」「気持ちが温かくなった」などで、そのような気づきが行動に結びつくのかもしれません。
地域づくりで大切なのは人とつながること。人とやわらかくつながるには何気ない日常会話が案外重要なんです。こんなことがありました。長野県白馬村、地震で壊れた家屋から4名が救出されました。一人暮らしのおばあちゃんの日常会話から、その日は娘と孫が遊びに来ていたのをご近所が知っていたんです。それを聞いていなければ、隣室で寝ていた孫は助け出されることはなかったでしょう。たわいもないことをしゃべるのは決して無駄ではありません。時間に追われる今の日本でたわいもないことを日常会話として話すのは、もはや技術なのかもしれません。とはいえ、そんな、一人ひとりの小さなおせっかいが地域力のある豊かなまちを創造するのではないでしょうか。
ともしび財団の活動助成は団体のやりがいを認める大切な事業だと思います。いくつになっても誰かに認められるのは嬉しいもので、ますます素敵に輝きますね。そんな活動者の姿は後に続く私たちにとって希望の灯となります。「私もあんなふうに素敵な活動者でありたい」私たちのロールモデルである先輩活動者に近づけるよう頑張りたいですね。財団には引き続き地域を照らす活動という灯を温かく見守り、サポートいただければと願います。

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