河合将生さんのちょっといい話

2016年9月30日投稿

office musubime代表

市民活動を続けるにはテーマの追及と組織運営の両輪が不可欠です

写真:河合さん顔写真

大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、各団体の支援に取り組む。大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。

「さまざまなテーマを持つ各団体が必要とする支援をより柔軟にそしてより効果的に」を心がけ、非営利団体の心強い伴走者として人や資金等の問題をコンサルティングする河合将生さんに、組織基盤強化の重要性や当財団への期待についてお聞きしました。

NPOでの持続可能な働き方を探る

私は高校時代、ベルリンの壁崩壊や冷戦の終結など社会の変革を報道で知り、世界と関わる仕事がしたいと思いました。大学では国際政治学を専攻し、ゼミ論文は日本の国際協力について「NGOやボランティアがますます重要になる」という内容を書いたんですが、ふと自分はNPOやNGOの現場を知らないことに気づきました。

そこで子どもの権利をテーマにした団体でボランティアを始めたんです。始めてみると、NPOやNGOには情熱的で魅力あふれる人が多いのに驚きました。しかし職場の環境は厳しく、あれほど情熱的に働いていた男性スタッフが結婚を機に辞めてしまうことが多い、何か手立てはないだろうかと思いました。

非営利組織における持続可能な働き方を研究するため大学院に行き、インターンシップとして関わったのが関西国際交流団体協議会で、1年後には職員に。働くうちに、より個別に寄り添った支援が必要になってきていると考え、フリーのコンサルタントとして独立しました。

潤滑なコミュニケーションづくりに合宿は効果的

NPOやNGOは、環境や子育て支援、国際交流など、活動の実践に集中するため、ついつい組織運営が後回しになり、スタッフが長続きしない、お金が集まらないなど、組織が弱体化し、継続が困難に…。そのような状況から、非営利団体の組織基盤強化に対するニーズは高まっています。

もっとも多い相談は資金に関するもので、団体に見合った助成金等を探し、申請のやり方や活動計画の立て方についてアドバイスしています。

最近増えているのは組織内のコミュニケーションに関する悩みです。長年勤めているスタッフと新人の意見の相違や、活動が広がったのはいいが組織の一体感が乏しくなったとか、最初は会計の相談だったのが、話をよく聞くと組織内のコミュニケーション不足が原因だったこともあります。私はメンター(助言者)として定期的な個人面談を行ったり、こまめなミーティングを団体に実施してもらいます。

意外に効果的なのが合宿なんです。生身の人間に戻って一緒に時間を過ごすことでお互いの思いや背景が理解でき、歩み寄ることが可能になります。団体のピンチはチャンスに変わる、初心に返り、みんなで頑張ろうという気持ちが芽生えますね。

ともしびの助成金は草の根団体の背中を押す

ファンドレイジングという言葉をご存じでしょうか?

「非営利団体の資金調達」と訳されるため、寄付や助成金をたくさんもらうためのノウハウのように思われますが、決してそうではありません。これは団体が課題解決をするために存続および成長していくにはどうすればいいかを体系的に整理した考え方で、ファンドレイジングを取り組むことで団体の成長につながります。

仕事柄私は、さまざまな助成金情報に触れてきましたが、ともしび財団の助成金事業は地域でこつこつやってきた団体が次の一歩を踏み出す手がかりになる、秀逸な取り組みだと思います。助成金セミナーや説明会を各地で丁寧に行っています。

助成金説明会の1つである、11月に開催する「助成金申請コツセミナー」に私も講師として参加します。このセミナーでは、助成金申請で押さえておきたいポイントなど申請書の書き方のコツを具体的にお話します。その他にも助成金説明会では、団体同士の交流や事務局への個別相談時間もあり、財団の事務局と団体がキャッチボールできる関係もいいですね。末長く続けてほしいと思います。

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